ウェルニッケ脳症
ウェルニッケ脳症(Wernicke’s encephalopathy)の原因は、体内にビタミンB1が足りないことで起きる病気で、眼球運動障害、運動失調、意識障害をきたします。
障害部位は、乳頭体、視床下部、中脳水道周囲などに見られます。
ビタミンB1欠乏は、かたよった食事を取られる方や、アルコール多飲者におきます。
MRIでの画像診断と、血液検査で診断がつきます。
症状は、倦怠感から始まり、ふらつき、眼球運動障害、寄り目、もの忘れ、認知症(コルサコフ症候群)が出現します。
急性期では、意識障害が認められ、早期に治療を開始しなければ後遺症が残ります。
特に、アルコール多飲者の方で、急に認知症が出現した場合は、ウェルニッケ脳症を考えなければなりません。
治療は、ビタミンB1を点滴、内服をすることとなります。