小児の頭部外傷

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小児の頭部外傷

こどもは頭が重く、容易に転んでしまいます。また、遊びの中で遊具から転落したり、階段から落ちたりして医療機関を受診されることも多々あります。
頭は人間にとって最も重要な部位であり、重大な病気を見逃すわけにはいきません。通常、頭の中で出血が起こっていないかどうかを調べるには、頭部CT検査を行います。しかし、CT検査は放射線被ばくが避けられないため、(特に小児については)頭をぶつけるたびに毎回撮影するわけにもいきません。
そこで、脳外科や救急外来の医師は毎回本当に悩みながら小児の頭部外傷を診察しています。診察の際に参考にするものとして、いくつかの基準が提唱されています。有名なものは、NICEガイドラインや、カナダ頭部CTルール、ニューオリンズ基準などです。

<NICEガイドライン>

  • ・危険な受傷機転(3m以上の転落、高速道路での事故、など)
  • ・意識消失(5分以上)
  • ・健忘(5分以上)
  • ・傾眠傾向
  • ・嘔吐(連続しない3回以上の嘔吐)
  • ・痙攣
  • ・GCS13以下(1歳未満はGCS14以下)
  • ・開放骨折、陥没骨折、大泉門膨隆
  • ・頭蓋底骨折を疑う所見がある
  • ・神経診察学的に有意な所見がある
  • ・1歳以下で頭部に5㎝以上の打撲痕、腫脹、挫創

<カナダ頭部CTルール>

  • ・危険な受傷機転
  • ・外傷後2時間経っても意識清明でない
  • ・頭蓋骨の開放骨折、陥没骨折の疑い
  • ・頭蓋底骨折を疑う所見がある
  • ・2回以上の嘔吐
  • ・65歳以上
  • ・受傷30分以上前の記憶が消失している

以上をみてわかるように、まず大切なのが、受傷機転です。「おすわりをしていたらバランスを崩して倒れてしまった。」というような場合には、通常は頭部CTの適応ではありません。また、受傷したあとの様子も大切です。陥没骨折をしていたり、痙攣したり、頭蓋底骨折を疑う所見(目が内出血でパンダのようになったり、耳から血が出たり、など)がある場合は、素人目にみても頭の中に出血など無いか心配になりますが、実際そこまで明らかな所見がある場合ばかりではありません。頭を打った後に、「ぐったりしている」「嘔吐を繰り返している」ような場合には注意が必要だと覚えておくとよいでしょう。(頭を強く打った後にさんざん泣いてぐったり疲れて眠ってしまった場合などは、判断に悩むことがあります)
ただし、上記のルールに沿って判断しても、結局のところ検査をしないと、はっきり診断はつきません。医師も頭の中を透視できるわけではないため、ある程度経験のある医師が総合的に考えて、慎重に判断する必要があります。経過観察の指示となった場合、親御さんにできることは、家で経過を慎重にみるということです。特に受傷後24時間以内には気を付けましょう。それでも判断に困る場合は再度医療機関で相談されるのがよいでしょう。

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