くも膜下出血の原因と予防と治療

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くも膜下出血の原因と予防と治療

くも膜下出血の原因

くも膜下出血は、脳の表面の軟膜とくも膜の間に出血をきたした状態です。 出血した部位の事を示す言葉で、原因はさまざまあります。

主なくも膜下出血の原因は、頭部外傷に伴う外傷性くも膜下出血と、脳動脈瘤が破裂することで発症するくも膜下出血です。
芸能人のくも膜下出血と報道されるニュースや、一般にくも膜下出血というのは脳動脈瘤が破裂したことが原因で、その結果、くも膜下出血になったと理解することができます。

破裂脳動脈瘤でのくも膜下出血(下記)。
くも膜下出血は、人口10万人あたり約20人/年の発症があると言われております。
性別は、女性に多く男女比で1対2の割合程です。発症してからの予後で、半数以上の方は介護を要する、もしくは生命に関わる状態になると考えられております。

予後に関係する要因として、発症時の意識状態、再出血、脳血管攣縮があげられます。
発症時の意識状態では、分類がありより悪いグレード程、転帰が不良となります。

頭痛が、くも膜下出血を疑う基準として、40歳以上、意識消失をきたした、激しい頭痛、労作時の発症などあります。
発症後、24時間以内の再出血が多いとされており、再出血をきたした場合、予後が悪くなるため、早期の診断、治療が必要になります。

くも膜下出血の予防

くも膜下出血を予防するためには、どうすれば良いのでしょうか。 くも膜下出血は重篤な疾患ですが、その原因が脳動脈瘤であるため、破裂する前に防ぐごとが大切になります。
破裂する前に、検査でわかる方法として、MRA、CTAによる血管評価が必要になります。
まずは、MRAにより、非侵襲で検査することをすすめます。

脳動脈瘤は5ミリを超えると破裂率が上昇します。
MRIでは、脳動脈瘤の部位、大きさ、形を検査することができます。
もし、脳動脈瘤が見つかっても、小さければ問題は少ないです。
また見つかったことで、今後、大きくならないように予防することもできますので、リスクのある成人の方は検査することをすすめます。:未破裂脳動脈瘤の項目を参照下さい

くも膜下出血の治療

脳動脈瘤に伴うくも膜下出血は、再出血をきたす恐れがあるため、迅速に診断し治療を行う必要があります。
発症後は再出血の観点から、まず安静を保ちながら検査、治療と移らなければなりません。
再出血を予防するためには、鎮静により安静を保ち、頭痛などの鎮痛を行い、血圧を下げることが大切になります。

くも膜下出血の治療は、再出血を防ぐごとが必要で、開頭によるクリッピング術(開頭外科治療)と、頭を開けないコイル塞栓術(血管内治療)に分けられます。
どちらの治療を行うかは、年齢、脳出血の合併の有無、破裂脳動脈瘤の部位、動脈瘤の形、全身状態など、総合的に判断して治療の選択を行うことになります。

大きな脳内出血を伴っておれば開頭を選択、開頭では動脈瘤に到達するのに難易度が高い場合は血管内治療を選択など、様々な要因を総合的に判断し治療計画がくも膜下出血の場合行われます。
脳底動脈瘤、椎骨動脈瘤、高齢者の動脈瘤は血管内治療を選択する傾向があり、中大脳動脈瘤、小さな脳動脈瘤、巨大脳動脈瘤は開頭外科治療を一般的に選択する事になります。

2016.5.2記

勝川脳神経クリニック 脳神経外科 神経内科 リハビリテーション科

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